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白杖を折らないようにするためには・・・

私は初めて折り畳み式の白杖を手にした時、こんなことを思いました。
「これはきっと歩行中に人や障害物にぶつかって折れてしまうことがあるんじゃないか?
折れた時のためにいつも予備を持っておいた方がいいだろうなぁ。」
あれからかれこれ約15年。
予想に反して一度も白杖を折ることなくここまで来ました。
白杖の老朽化に伴って、折り畳み部分のゴムが切れてしまったことはありますが、
白杖そのものが折れたことはないのです。
でも予想が決して間違っていたわけではなく、
周囲の視覚障碍者の話によると、白杖が折れることはやはり日常茶飯事だということです。
ある視覚障碍者に「白杖を折ったことがないです。」と話したところ、
「それはものすごく運がいいですね。」と言われました。
運がいい?
日常茶飯事だということが15年間一度もないのに?
運がいいだけでは説明できないと思ったので、
なぜここまで白杖を折らずに来られたのか、ちょっと考えてみました。

私の白杖の持ち方
・親指と人差し指の2本で挟み込み、中指を添える。
(ペンを持つような持ち方)
私は常にこういった持ち方をしていますが、
歩行訓練では階段を登る時の持ち方、と教えられました。
階段の淵をコツコツとたたきながら登って行くためです。
ペン持ちをしていると白杖からの反発がほとんどないので、スムーズに登ることができます。
しかし、登り階段以外でペン持ちをすると、前方で人や障害物にぶつかった時に白杖が流れてしまい、
怪我をしてしまうかもしれません。
だから歩行訓練では、ペン持ちは上り階段に限定されているのだと思います。
ではなぜ私が常にペン持ちをしているのかというと、
自分自身が動きやすいからです。
ぶつかると白杖が流れてしまいますが、流れた白杖にそって体を移動させているので、
怪我をするようなことはほとんどありません。
そして白杖は反発せずいつも流れているので、
白杖への負荷はかなり小さいのだと思います。

白杖が折れるケースとしてよく聞くのは、
・自転車との接触
・電車のドアに挟まれたり、乗客に蹴られてしまう
ということのようです。
自転車と接触したことは数回ありますが、白杖が跳ね上げられただけで
怪我や白杖の破損には至りませんでした。
ドアに白杖を挟まれたことはなく(体はあるけど)、
乗客に蹴られることはよくありますが、ペン持ちしているため衝撃はほとんどありません。
満員電車では、白杖を足にからめて、引っかけられないようにしています。

ではペン持ちをいつもするように他の視覚障碍者に勧めればいいかとい言うと
そうではないと思います。
白杖は無事でも、本人が怪我をしてしまうかもしれません。
私が怪我をしないのは、たぶん学生時代に剣道をやっていたからだと思います。
剣道自体は決して強くはなかったのですが、
竹刀で受け流して攻めることを得意としていました。
そのため、どうやら白杖も竹刀と同じように受け流して使っているようです。

結局、私個人の特殊技能といった話になってしまいましたが、
こういった訓練って、できないのかな?と考えたりもします。
まあ、やはりたまたま運よく折れないだけで、明日にでも折ってしまうかもしれませんので、
常に気を付けてないと駄目ですね。

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